
山口市の観光スポット、瑠璃光寺五重塔。現在は囲いで覆われている
今年のゴールデンウイーク(GW)は外国人を含めた多くの旅行者が観光地を訪れ、オーバーツーリズム状態というところもあった。公共交通混雑やごみのポイ捨てなどで住民の生活に支障を来すような状態が続くのは、「観光立国」を目指す日本にとって決していいことではない。有名観光地以外にどう足を運んでもらうかが重要だ。
観光庁は「地方における高付加価値なインバウンド観光地づくり」事業のモデル地域として、東北海道や松本・高山など11エリアを選定、支援する方針だ。
成果が期待されるが、宿泊施設やバス、タクシーの人手不足は地方ほど深刻。受け皿が整わず混乱や需要取りこぼしを招く不安は拭えない。
旅行者は行き先を選ぶ際、いろいろな情報を集め、参考にする。その一つといえそうなのが米紙ニューヨーク・タイムズが紹介する世界の名所紹介だ。「行くべき」といった方が分かりやすいか。
「2024年に行くべき52カ所」で山口市が選ばれたのが大きな話題となった。市民ですら「なんで」「びっくりした」といい、村岡嗣政知事は「山口の魅力にようやく世界が気づき始めた」と話したという。
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